初診の方へ

初めて受診される方や久しぶりに来院される方は、保険証や医療受給者証などを必ずご持参ください。

他の医療機関から投薬を受けている方はお薬手帳や投薬内容が分かる控え等をご持参ください。

他の医療機関から転院して治療やリハビリテーションを希望される際はできるだけ紹介状をご持参ください。

整形外科で手術を受けられる皆様へ…日本整形外科学会症例レジストリー(JOANR)構築に関する研究について

手術症例

久留米大学整形外科教授・准教授、大分大学麻酔科の協力を得て、
各部位の骨折・腰・各関節(人工関節を含む)の手術を行っています。

  • 骨折一般
  • 人工関節 (膝・股関節)
  • 腰椎ヘルニア等
年間手術症例
約300件
人工関節手術
約30件
骨折手
約200件
その他手
約70件

ご希望に応じて、他の医療機関もご紹介いたします。

症例について

施術療法について

脊椎疾患に対する低侵襲治療【Minimally Invasive Treatment for Spinal Diseases】

ヘルニコア®による腰椎椎間板ヘルニア治療

当院は、日本脊椎脊髄病学会外科指導医が在籍しており、医師要件、施設要件を満たしヘルニコア®による椎間板内酵素注入療法による治療が行えます。

腰椎椎間板ヘルニアは、椎骨同士のクッションの役割を果たす椎間板が後方に突出し、神経を圧迫することにより強い腰痛や下肢痛を生じる疾患です。投薬、安静、リハビリテーションなど保存的加療が基本ですが、症状が改善しない場合は手術によりヘルニアを摘出することにより神経の圧迫を解除することもあります。

ヘルニコアの説明

ヘルニコア®は、椎間板内酵素注入療法に使用する薬剤で、ヘルニアを起こしている椎間板内の髄核内に直接注射します。ヘルニコアの有効成分であるコンドリアーゼは髄核の保水成分(プロテオグリカン)を分解することにより、水分による膨らみの程度が緩和し、神経への圧迫が改善し、痛みやしびれが軽減すると考えられています。保存的加療と手術加療の中間に位置する低侵襲治療であり、身体への負担は非常に少ない治療法です。

ヘルニコア®による腰椎椎間板ヘルニア治療の説明
メリット

局所麻酔のため低侵襲、入院は施行後一泊の安静入院で長期入院の必要がない、など手術までは踏み切れないが保存的加療では症状が改善しない場合に考慮しやすい治療法です。

デメリット

効果が現れるまで時間がかかることがあります:施行直後より症状が改善する方もいれば、症状が改善するのに2か月程度かかる方もいます。場合によっては改善が不十分で施行後に手術が必要となる方もいます。
生涯1度しか使えません:2回目に同様の薬剤を投与することにより、アナフィラキシーショックを起こす可能性が危惧されるため、他の椎間にも使用ができません。

すべてのヘルニアに効果が望めるわけではなく、効果が出やすいヘルニア、出にくいヘルニア、施行しない方がいいヘルニアなどがあります。メリット、デメリットはありますが、低侵襲で大きな効果が望める治療法の一つです。腰痛・下肢痛でお悩みの方はまずはご相談ください。

脊椎椎体骨折に対するBKP(Balloon Kyphoplasty)

脊椎の骨折は、通常は転落など高度な外傷に伴い生じます。しかし、超高齢化社会となり、骨粗鬆症の患者さんが多くなっております。それに伴い、何もしていないのに、しりもちをついただけなのに、など軽微な外力で骨折を起こしている患者さんも多くいます。
椎体骨折の治療の基本はコルセットなどによる外固定とリハビリテーションです。受傷後の痛みは骨が固まるにつれて軽減していくことが多いですが、中には骨が上手く固まらなかったり、痛みが強すぎてリハビリテーションができなかったりという理由で、受傷後にADLが大きく落ちる方がいます。このような方に以前は脊椎にスクリューなどインプラントを使用して固定する手術を行っていましたが、より低侵襲に開発されたものがBKPです。

手技

全身麻酔、うつ伏せで手術を行います。

脊椎椎体骨折に対するBKPの使用例
  1. ①小さな傷(3~5mm程度)を背中に2か所付けます。
  2. ②骨折しつぶれた椎体にガイドを挿入しバルーンを膨らませていい形に矯正します。
  3. ③ステントという支えとなる金属を挿入して拡張、留置します。
  4. ④セメントを充填して終わりです。

行程の③、ステントの挿入は症例に応じて使用する場合としない場合があります。
手術時間は30分程度で出血もほぼなく、身体への侵襲は非常に少ない手技です。

術後の経過

翌日よりコルセットを装着し歩行が可能です。翌日より劇的な疼痛改善を認める症例が多く、満足度が高い手術です。約1週間で抜糸し退院できます。

注意点

元々骨が脆くなったことが原因であることが多く、1か所治療しても他の個所に骨折を起こすことが多くあります。コルセットによる局所の安静、骨粗鬆症治療(可能であればPTH製剤など骨形成促進剤)を併用して治療をしていくことが望ましいです。
また、すべての脊椎骨折に適応があるわけではなく、神経症状がある場合は神経の圧迫を解除する手術を併用したり、インプラントによる固定術を併用したりします。

手術実績

当院では、令和4年度は、50椎体に経皮的椎体形成術を施行しました。大きな合併症はなく、痛みも軽減するため患者のみなさまに好評を得ています。

全身麻酔は必要ですが、小さな侵襲で効果は大きな手術の一つです。脊椎の骨折により動けない、食事が入らないなどで体力が落ちていく高齢者の患者さんも多くいらっしゃいます。なかなか痛みがよくならない背中、腰の症状でお悩みの際はまずはご相談ください。

電気療法【Electrical Therapy】

電流や電磁波、電位などの電気エネルギーを用いる治療法です。
電磁波を用いるものにマイクロ波治療器がありますが、これは組織の加温に用いますので、温熱療法の項で述べます。

干渉電流型低周波治療器

概要

治療周波数分だけ周波数の異なる2つの搬送波電流を皮膚表面から電極を介して通電することにより生体内で干渉させ、筋肉・神経に刺激を与える装置です。血流改善、疼痛緩和、筋力増強、筋萎縮の予防、拘縮や痙性の改善、随意運動能力の回復、組織の損傷の修復などを目的に使用されます。
電流の周波数が高いため、皮膚抵抗が小さく、不快な電気刺激感が少ない、深部まで効果的に刺激することができるという特長を有します。

効果

経皮的に鎮痛及び筋萎縮改善に用いられる神経及び筋刺激を行います。

干渉電流型低周波治療器の使用例

経皮的神経電気刺激装置

概要

疼痛緩和を目的として経皮的に神経を刺激するもので、神経や筋、腱、関節その他の各種疼痛に使用されています。
1965年、MelzackとWallがゲートコントロール理論を提唱して以降、注目されるようになりました。
鎮痛の作用機序として、ゲートコントロール理論、末梢神経の信号伝達ブロック、内因性疼痛抑制機構、下降性疼痛抑制系などが考えられています。

効果

経皮的に鎮痛及び筋萎縮改善に用いられる神経及び筋刺激を行います。

経皮的神経電気刺激装置の使用例

力学的治療法【Treatment using by Mechanical Equipment】

能動型自動間欠牽引装置

概要

腰椎又は頚椎を牽引することにより、椎間孔を拡開し、椎間関節を離開し、神経根を除圧します。また、椎間関節周囲の軟部組織を伸張し、マッサージ様効果により循環を改善し、筋のスパズムを緩和するとともに、椎間板及び椎間関節の軽度の変形・変位を矯正するとされています。

効果

変形性腰椎症等の腰部疾患、及び頸椎症の治療。

能動型自動間欠牽引装置の使用例

温熱療法【Thermo Therapy】

物理エネルギーを供給して組織を加温し、循環を改善し疼痛を緩和します。
熱を伝達させる方式により、伝導熱療法、放射(輻射)熱療法、エネルギー変換熱療法に分類することができます。
組織温度が上昇すると疼痛閾値が上昇し、血管が拡張して循環が改善し、炎症性物質や老廃物が排泄され、栄養が供給されます。このため、疼痛が緩和し局所状態が回復します。
同時に、γ繊維の活動が抑制され、痙性の筋緊張が低下し、筋スパズムが改善し、軟部組織の弾性が増し粘性が低下します。
最近、分子レベルの研究が進み、ヒートショックプロテインの生成など温熱作用に関する新たな知見が得られつつあります。また、心疾患や閉塞性動脈硬化症(ASO)の治療などが注目されています。

湿式ホットパック装置

概要

保温材を内蔵したパックを60~80℃の湯で加温し、これを患部に当てて温熱治療を行います。
加温したパックを患部に当てるだけで、簡単に温熱治療ができます。
類似のものとして電熱線を電気加熱する乾式の電気ホットパックも使用されています。

効果

温熱効果。

マイクロ波治療器

概要

周波数が2450MHzのマイクロ波(電磁波)を使用します。
マイクロ波は生体の主に水に吸収されて熱に変換され生体を加温します。
アプリケーターを服の上から直接患部こ当てるだけで、簡単に温熱治療を行うことができます。
2つのアンテナから交互に出力してホットスポットが生じにくいようにした安全な装置も使用されています。

効果

温熱による治療のために電磁波を照射し体組織の加熱を行います。

マイクロ波治療器の使用例

水治療法【Hydrotherapy】

水の温熱、浮力、静水圧及び動水圧による力学的作用などを利用して治療を行うもので、温浴装置、気泡浴装置、渦流・噴流浴装置、水中運動療法装置、圧注・潅注浴装置などがあります。

温浴療法用装置(全身浴/部分浴)

概要

全身を入浴させる全身浴装置と、四肢の温浴に使用する四肢浴装置が、また、四肢浴装置には、上肢専用の上肢浴装置と、下肢専用の下肢浴装置と、上下肢兼用の上下肢浴装置があります。
また、これらの温浴装置に気泡浴と渦流(噴流)浴を組み合わせたものも使用されています。
気泡浴装置は、温浴による温熱効果と、湯の中で発生させた気泡による圧刺激、気泡が破壊するときに生じる超音波刺激などが相乗的に作用するとされます。
渦流浴装置は、温浴による温熱効果と、渦流による圧刺激が得られます。

効果

温熱効果、マッサージ効果。

温浴療法用装置の使用例

施術機器のご紹介

リラクゼーション ウォーターベッド

リラクゼーションウォーターベッド
  • 幅広い用途に適応します。
    表面だけでなく、身体の内側から真の「健康」を目指します。
  • 肩こりや腰の痛みをはじめ、全身の疲労感やストレス、不眠がちの方まで幅広く活用できます。

ドクターメドマー

ドクターメドマー
  • 圧力センサによる制御で、脚の太さに関係 なく一定の加圧力で心地よいマッサージが行えます。
  • 空気袋をオーバーラップさせてあり、もみ残し部位のない効果的なマッサージが行えます。
  • すべての操作がスイッチボタンで簡単に行え、手軽にご利用いただけます。
  • ソフトな空気圧によるマッサージで、局部的な痛みや電気的な刺激がなく快適です。

頸椎および腰椎牽引治療器

頸椎および腰椎牽引治療器
  • 首の痛み、肩こり、腰痛、手のしびれに効果があります。
  • 頸椎症、頸椎椎間板ヘルニア、外傷性頸部症候群等に使用します。

低周波治療器・超音波治療器 組合せ理学療法機器

低周波治療器・超音波治療器 組合せ理学療法機器について

治療例

低周波治療器・超音波治療器 組合せ理学療法機器を使った治療例

超音波と電気刺激を組み合わせたコンビネーション治療が可能。
疾患部に対し二つの刺激が働きかけることで、治療の幅が広がり、効率も高めます。

オンパー治療器

オンパー治療器

ソフトな気泡群と超音波の力で、様々な効果が得られます。

  1. 血管の拡張
  2. 血流改善・促進
  3. 筋緊張の緩和
  4. 鎮痛効果(痛みを和らげる効果)

がありますので、手足をオンパーの浴槽につけることにより、血流が良くなり関節や筋肉を柔らかくする効果があります。